考えられる病気や状態
こうした特徴(実際にはきちんと行動できるが、その行動や状況説明になるとデタラメや虚偽、ストーリーのつじつまが合わないことを必ず話してしまう)は、いくつかの精神疾患やパーソナリティ障害、または発達特性と関係することがあります。
1. 虚言癖・パーソナリティ障害
虚言癖(病的な嘘つき)
意識的・無意識的に、理由なく事実と異なる話をしてしまう傾向。一部には現実との区別があいまいな場合もあります。
背景にパーソナリティ障害(演技性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害など)があることが多いです。
演技性パーソナリティ障害
注目を集めたい、よく見せたいなどの思いから、事実を捻じ曲げて話す、物語を作る、過剰な演出をするなどの特徴があります。
自己愛性パーソナリティ障害
評価を上げたい、批判を避けたいなどの理由で事実を誤って話す傾向が強まります。
2. 精神疾患との関連
解離性障害や統合失調症の一部
現実認識が弱まり、本人は本当だと思い込んだ虚偽の話をしてしまう場合(自覚がないパターン)が見られます。
虚偽性障害
病気や事故などを装い、明確な外的利益目的がないにもかかわらず虚偽を繰り返す場合があります(ミュンヒハウゼン症候群)。
3. 発達障害・その他
発達障害(ASD、ADHDなど)
衝動的に話してしまう・記憶の一部しか残っておらず、空白を埋めるために事実と異なることを言うケースもあります。
その他のポイント
性格的な要素だけでなく、「子どもの頃から事実の誤認識や物語化が強かった」「家族内での会話パターンに影響された」など、生育歴の影響も指摘されます。
日本の文化的背景として「本音と建前」「対人摩擦回避のための言い換え」など、言葉と行動の不一致が出やすい傾向があるとの指摘もみられます。
まとめ表
注意・相談のポイント
こうした症状や特徴が日常生活・仕事・人間関係に支障をきたす場合は、専門的な精神科・心療内科の受診やカウンセリングをおすすめします。
対応に悩む場合は、虚言癖やパーソナリティ障害の対応方法について専門家へ相談するとよいでしょう。
参考: 虚言癖・パーソナリティ障害・発達障害に関する医療機関や解説ページより。