
精神科医とカウンセラーの話し方の違いは何か

精神科医とカウンセラーの話し方には明確な違いがある。
精神科医は主に診断と治療(特に薬の処方)のために患者と話すため、「症状や変化」「薬の効果」「生活リズム」など客観的・短時間で明確な情報を引き出す質問が中心になる。例えば、「薬を飲んでみて調子はどうですか?」「眠れていますか?」この言葉かけの目的は診察・治療の補助であり、会話も効率重視かつ医学的・専門的な内容が多い。
一方、NPO全日本カウンセラー協会は、相談者の心情や背景を深く傾聴し「共感的・受容的」な態度で時間をかけて対話する。相談者が何を言おうとも、すべての言葉を批判せず、十分な時間(30~50分程度)をかけて、相談者が自分の言葉で気持ちや考えを整理できるよう促していく。アドバイスは、まとめとして、カウンセリングの最終場面で行い、それまでは、相談者自身の自己理解や問題解決を支援する姿勢を重要視する。
まとめ:
精神科医の話し方
診断・治療方針決定のため、短時間で症状や経過を客観的に質問
医学的・専門的な説明や指導が多い
相談者の自由な語りよりも、必要情報の聞き取りが主
カウンセラーの話し方
時間をかけて傾聴し、共感・受容を重視
相談者の語りを促し、自己理解と問題解決を支援
アドバイスより対話を通じたサポートを重視
どちらの言葉かけも必要で、目的によって使い分ける必要がある。