ライダー版タロットカードの絵柄を1枚1枚読み解くためのガイドです。各カードには豊かなシンボルと独自の物があります。
言語性が込められており、直感と基本知識の両方で意味を掴むことが大切です。
大アルカナとは、タロットカード全78枚のうち「魂の成長」や「人生の大きなテーマ」を象徴する主要なカード22枚のことです。一般的には0番「愚者」から始まり、21番「世界」まで番号が振られており、それぞれが物語や人生の重要な局面・心理的成長を表現しています。
ライダー版タロットの「0:愚者(The Fool)」のカードの背景には「旅の始まり」という物語と象徴が込められています。 このカードは、何ものにも束縛されず純粋で自由な魂が新たな世界へ踏み出す瞬間を描いています。 明るい太陽の下、愚者は身軽な荷物とともに崖の縁に立ち、無垢な笑顔で空を見上げて次の一歩を踏み出しています。
この「愚者」は、大アルカナ22枚全体で語られる「魂の旅」の主人公の存在であり、「0」という番号は始まりや無限の可能性を象徴します。その旅路は魔術師や女教皇など様々な出会いを経て、自己成長や変革を経験し進む物語へとつながります。
カードの背景には恐ろしい山々や崖が描かれ、「未知」や「リスク」といった冒険の困難も暗示しましたが、それを恐れず前進する様は純粋に勇敢さの象徴です。太陽は生命のエネルギーや祝福を与え、愚者がこれまでいた世界から新たな世界へ飛び出す瞬間を表現しています。
この物語の構造は「愚者の旅」とも呼ばれ、タロット78枚すべてを一つの大きな自己探求や人生の道筋の寓意に位置しています。
愚者の旅路(タロットの「愚者の物語」)が伝える人生や教訓メッセージは、「恐れずに一歩踏み出す勇気」と「人生を通した自己発見と成長の大切さ」です。
[正位置で現れた場合]
この人物は「自由」「楽天の」「無邪気」「大胆」といった様子を示しました。カードの絵柄では、青年が軽装で希望に満ちた顔で旅立ち、崖の近くでも恐れず前に足を踏み出す姿が描かれています。忠実な犬がそばにいるが、若者は危険を気にする様子もなく、「なんとかなる」「未来は自分で切り開く」という楽観的な気持ちや、未知の世界への冒険を心を象徴しています。
この正位置の愚者は、常識や計画に縛られず、直感を信じて自由に進むこと、新たな一歩やチャンス、大胆な挑戦を受け入れる姿勢を現しています。
[逆位置で現れた場合]
この人物は「無計画」「無責任」「衝動的」「現実逃避」など、愚者の自由という楽天性がネガティブな形で表れた様子を示します。絵柄の青年は軽率に崖へ踏み出しそうな状況や、リスクを考えず周囲や将来への配慮が欠けている状態と読み取れます。
具体的には、
思いつきや気まぐれで行動して失敗する
目先の楽しみさや自由だけを追い、周囲や自分への影響に存在しない
責任を避けたり、目の前の問題から逃げがち
現実感や具体性がなく、方向性を目指して、落ち着かず浮いている
など、「自由さ」が未熟・未完成な形状に出ているのが特徴です。 時々不安になりすぎて一歩をためらい、何かを始められないパターンもあります。
リスクや現実にしっかり目を向けること、地に足をつけた行動が必要な場面であるとカードは警告しています。
ライダー版タロットの「1:魔術師(THE MAGICIAN)」のカードの背景には、「アイデアや才能を現実の形に創り出す始まりの物語」と「創造・可能性・実現力の象徴」が込められています。
ライダー版タロット「1:魔術師(THE MAGIC IAN)」のカードは、「歩みの創造者」の物語物を力強く描いています。
カードに込められた物語・象徴・キャラクター性を順に読み進めます。
◆図柄に込められた物語
●高く評価された権利のバー
魔術師は右手にワンド(棒)を高く上げ、宇宙や天(見えない世界)からインスピレーションを受けています。これは「上空(精神、アイデア、直感)」の力を受け、自ら「下(地上、現実)」へと伝導してゆく意思の表現です。左手で地を指すのも「天と地」をつなぐ存在であることを示しています。
●頭の上の無限大マーク
魔術師の頭上に描かれた「∞(無限大)」のマークは、限りない可能性、アイデアの源泉、そして永遠の創造力を想像します。 彼が持つパワーやエネルギーには限界がなく、何事もゼロから生み出してゆく「クリエイター」としての本質が示されています。
●テーブルの四つの道具
テーブルにはタロットの四大スート(棒=ワンド、聖杯=カップ、剣=ソード、金貨=ペンタクル)が並んでいます。これは若者=魔術師が「意志(火)」「感情(水)」「知性(風)」「物質(土)」という人間に効く全ての力を使いこなせることを意味します。自分に必要な「資源」が揃っており、それをどう活かすかが試される瞬間です。
●赤と黄色の暖色
背景の黄色や衣服・花の赤は、強い生命力・躍動感・積極性・前進力を強調しています。赤は情熱やパワー、欲望の炎。黄色は知性、好奇心、ひらめきの光。魔術師の内面から溢れる能動性、自信に満ち溢れた姿勢を象徴します。
◆キャラクターはどんな人物ですか?
魔術師は若者として描かれており、迷いなく自分の力を試みる自信と明るいエネルギーに満ちています。 彼はまだ「成熟」した賢者ではありませんが、だからこそ失敗を恐れず、純粋な努力で「自分だけの現実」を目指します。
創造の魔法を手にした、未来への始まり
全ての道具(能力、経験、感情、知識)を信じることができる
「変身願望」や「何かを始めたい」という本能的な衝動
◆なぜ、魔術師になったのか
0番「愚者」が世界を“旅する役”なら、1番「魔術師」は未知の可能性を「初めて現実に形づくる者」。
愚者の旅の中で出会う「最初の思考手」であり、アイデアやインスピレーションを自分の力で現実化しようとする意志が、彼を「魔術師」たらしめています。
人生の「新たなスタート」、「自分こんなことができる!」と信じた瞬間が、「魔術師となる時」。何もなかった世界に、最初の「意思」と「計画性」を取り入れ、自分を世界の主人公として歩み始める――それがこの魔術師の物語なのです。
魔術師(THE MAGICIAN)のカードは、「自信」「創造力」「能動的なスタート」「自分の可能性を信じる力」を力強く象徴します。情熱的で積極的な若者。天と地、現実と夢をつなぐ架け橋となり、「今、ここから自分の世界を創造する」というドラマを描いているのです。
[正位置で現れた場合]
ライダー版タロット「1:魔術師(THE MAGICIAN)」が正位置で現れた場合、この人物は自信に溢れ、創造力や才能を最大限に発揮しながら、積極的かつ能動的に行動できる状態を象徴します。 彼の様子は、順調のスタートを切る「準備万端」「新たな可能性の開花」「自分の道具を自在に使いこなす者」「自分の能力を信じて前向きに挑戦する若者」として描かれます。
創造性や発想力が問題、現実化できる状態
の技術や知識・経験に自信をもつ
積極的に行動し、周囲としっかりコミュニケーションがとれる
今まで思いつかなかったアイデアがひらめく
自分の能力を信じて、前進できることができる
新たなチャレンジやスタートに最適のタイミング
この人物は、「天と地をつなぐ者」として、ひらめいたアイデアやインスピレーションを、意志をもって現実世界へと実現化していくプロフェッショナルであり「始まりの力」を体現しています。
魔術師の正位置が表すのは、創造力と行動力、自信に満ちたスタート、持っている力を最大限に発揮しながら道を切り開いていく、そんな積極的な若者のイメージです。
[逆位置で現れた場合]
ライダー版タロット「1:魔術師(THE MAGICIAN)」のカードが逆位置で現れた場合、この人物は自信や創造力を発揮できず、優柔不断や無計画、停滞・沈黙・自己過信や空回りのような様子が強調されます。
消極的・自信喪失:新しいことを始めたいのに、自信が無くて動けず。自分のスキルやアイデアに迷いがあり、やる気がない。
優柔不断・無計画:直感やひらめきを生めないまま、計画性や集中力に欠け、物ごとが進みません。
頭っかでち・方法に考える:考えすぎや倒れになり、素直な行動や実践ができず空回り。
能力の未発揮・コンプレックス:自分の才能や資源を正しく活かせていない。技術が足りない、あるいは持っているのに自信をなくして発揮できない。
トリックやごまかし: 時々能力を間違えた方向(自己中心的・見せかけ・不謹慎)で使ったり、外部を操作しようとしたりする危険うさにも注意が必要です。
人間関係の停滞・不和:コミュニケーションがうまくいき、見た目や気持ちのすぐが生まれやすい。
逆位置の魔術師は、「本来持つ力が発揮されない/誤って使われる/迷いや不安で出鼻をくじられる」のように、未熟さや停滞・空回り感を強く表現します。
ライダー版タロット「2:女教皇(The High Priestess)」のカードの背景には、深い物語性と象徴が込められています。背景に込められた「物語」
女教皇は、タロットの物語において「内なる知恵」と「直感」の象徴です。
女教皇は大アルカナ「1:魔術師」の後に位置し、創造や行動の前に必要となる「内省」や「直感的な理解」が現われます。
「女帝(3)」の世界や無意識領域とつながり、精神性や自己警戒の役割があります。
女教皇が座っている位置(門番のような役割)は、「物質世界」と「精神世界(潜在意識)」を一時扉の前にあたります。彼女は異なる世界の橋渡し役であり、神話的にはイシスやアルテミスなど神秘的な女神と同一視されることもあります。
背景やモチーフの「象徴」
黒と白の柱(B=Boaz、J=Jachin):ソロモン神殿に由来し、光と闇・陰と陽・男性性と女性性など「二元性(デュアリティ)」を象徴しています。
ざくろのタペストリー:タペストリー(幕)にはざくろが刺繍されていて、これは豊穣、恩恵、神聖な女性性の象徴です。 ギリシャ神話や一部の解釈では、冥界の女王ペルセポネや女性器の象徴ともされています。
三日月:女教皇の足元や冠の一部に三日月が描かれています。これは「女性性」「直感」「月のサイクル(変化・無意識)」を象徴します。三日月はまた、無意識と不安、占星術や神話の月の女神とも関連します。
衣服:精神性、冷静さ、青い静けさ、思θ深さを表します。
TORA(トーラー):女教皇が手にする巻物は「トーラー」と書き、知識や叡智、秘密の教えを象徴します。
これらの背景や象徴は、女教皇のイメージを「外なる世界と内なる世界の間に立つ門番」「知恵の守護者」としてより深く表現し、カード全体に神秘的なストーリーと意味を持たせています。
女教の女性の背景は「精神世界への門」「二元性(陰陽)」「豊穣と性」「知恵と神秘」を象徴し、異なる世界を橋渡しする存在としての物語が込められています。
[正位置で現れた場合]
ライダー版タロットの「2:女教皇(The High Priestess)」のカードが正位置で出現した場合、主な意味は「直感」「洞察力」「冷静さ」「知性」「精神性」「神秘性」「内省」など、主に内面的な成熟や聡明さを象徴します。
洞察力・直感力の心構え
内なる声や直感が冴えており、物事の本質や隠れた意味を見抜きやすい状態です。
思慮深さ・自己理解
静かな環境や内省の時間を持つこと、自分の本心や欲求を見つめ直すことが重要であるサインです。行動よりも一歩進んで情報を集めたり考えたりするタイミングとされています。
神秘性・潜在意識とのつながり
無意識や精神世界、言葉にならない繊細な感情にも敏感で、周囲からは神秘的な魅力や奥深さを感じさせます。
恋愛や人間関係では
相手や周囲と深い精神的なつながりを求めたり、お互いを尊重し合える落ち着いた関係、または言葉だけでなく感覚的な理解が適切なことを示唆します。
仕事や学業では
知識や情報を冷静に分析し、結果に見極めるべき現場です。自分らしい価値観や判断を大切にすることでよいにつながります。
女教皇の正位置は「静けさの中の叡智」「バランス感覚」「内なる知恵を頼りにする」「感情的にならず、冷静に見つめる」状態やプロセスに光を当てます。
[逆位置で現れた場合]
ライダー版タロットの「2:女教皇(The High Priestess)」が逆位置で出現した場合、その主な意味は「冷静さや直感をつかむ、感情的な・不安定・排他的・神経質になる傾向」や、「雰囲気や現実への広がり」「精神的な平和や疑念」など、女教皇の本来の長所が前向きな側面として現れることである。
感情の不安定・神経質・ヒステリー
冷静な判断が出来るず、情緒不安定・猜疑心・疑心暗鬼になりやすく、他人や状況に対して無慈悲、批判的になる場合があります。
直感・洞察力の低下、判断力の曇り
本来の直感が鈍り、直感や内なる声が聞こえず迷いが起こりやすい時期。
閉鎖的、排他的、頑なさの増大
過剰に自分の価値観や理想に沿って、周囲や新しい意見を取り入れることが困難になりがちです。
恋愛や人間関係
疑いや不安、自己中心的な態度、神経質な部分が強調され、信頼関係や感情表現に支障が生じやすいです。
仕事・学業
集中力の低下、完璧主義・頑固さから生産性が落ちたり、協調性の欠如で人間関係に問題を生むことも。
前向きなアドバイス
こだわりのやこだわりは概念を見直し、他者の意見や違いを柔軟に受け入れること、感情を落として冷静さを取り戻す作業が求められます。
キーワード:状況不安定、不安、批判的、猜疑心、マインド、内向き、排他的、冷静さの欠如、自己否定、未定し。
このように逆位置では、女教皇の「内なる知恵やバランス感覚」が失われやすいという警告が込められています。
ライダー版タロットの「2:女教皇 The High Priestess.」のカードが逆位置で出現した場合、認知症・アルツハイマー・ピック病など医学的な疾患そのものを直接象徴するものではありません。ただし、タロットリーディングにおいてこの逆位置が示唆する「精神面での平和」「認知的不協和」「情緒不安定」「思考の曇り」などのキーワードは、広義には認知症などの症状に近い心理状態や精神バランスの乱れがあります。
例――
女教皇の逆位置によく現れる意味
認知力・直感力の低下、思考や感情のバランスを欠く
混乱・迷い・不快さ・内省力の弱まり
他者とのコミュニケーションが噛み合わなくなる・自己中心的になる
これらは認知症などに現れる「認識力や判断力の低下」「精神的混乱」などの症状と似ているため、タロット占い「精神的に不安定な状況」「自分を見つめがちな時期」としてアドバイスされる場合があります。
具体的な病名や診断との関係
タロットは医療診断ツールではありません。タロットの女教皇逆位置は、臨床的な「認知症」「アルツハイマー病」「ピック病」などを示すサインではなく、精神的な「曇り」「平和」「内省力の不足」などの心理傾向を表します。そのため、カードが逆位置で出た=認知症やアルツハイマーである、という意味にはなりません。ただし、ご本人や身近な人の行動・心理傾向として、「最近ぼんやりしている、不安定になっている、コミュニケーションが上手くいかない、以前より判断が遅い」などを感じる時、女教皇逆位置は『精神・知性のバランスを得る』という立場として捉えることができます。
女教皇逆位置は、認知症・アルツハイマー・ピック病などの医学的診断と直接的な関連性はありません。ただし、知性や精神の平和あり・喪失の暗示から、「精神的機能の揺らぎ」を象徴する場合が、広義には一時病気の心理的症状に近い傾向を占い的に指摘することもあります。認知機能の低下や精神的な不安が心配な場合は、占いだけではなく必ず医療機関の専門的な相談も検討してください。
女教皇逆位置は、認知症や精神疾患を意味するカードではありませんが、精神・知性の平和やバランスの落ち着きという「心の瞬間」を象徴することから、今後の悩みや不安を思いついた方には「自己観察」や「早めのケア」をサインとして読むことができます。